Windows Server Backup に iSCSI を使う
■前提条件と素朴な疑問
- Windows Server 2008 R2 に iSCSI のストレージを接続する。(無問題)
- 標準機能の Windows Server Backup を使って、上記のiSCSIデバイスにフルバックアップを取る。(無問題)
- この状況で内蔵ディスクが吹っ飛んだ場合、問題なくリストアできるのか? (不明)
■ぐぐってみた
iSCSIを使用したWindows Server Backupについて(MicroSoftの見解)
要約:んー。。。やったことないからわかんないけど、たぶん出来るんじゃね?
しかし、「ベンダーにご相談されてみては」って、MSはベンダーじゃないのか??
■やってみた
結論。きょうびの賢いNICを使っていれば可能。iSCSI boot が使える環境ならOK。
ただし、前もって一度やっておいた方がいい。以下、そのサマリー。
■お約束の前置き(急いでる人はSKIP)
何の因果か、職場で Windows サーバの面倒を見なければならなくなっちゃって。サーバのリプレイスで Windows Server 2008 R2 を入れるんだけど、運用のことなんて誰も考えてない。システムのバックアップって、何それおいしいの? 状態。Unix/Linuxならdumpで「がさっ」ととっておいて、restoreで「べしっ」と戻せばおしまいなんだけど、ゲイツはまともに戻った試しがないからなぁ(偏見)。
バックアップどうするの? なに? DVDは心配だからブルーレイにする? ドヤ顔で何を言ってるのだキミは? 地デジ対応じゃないんだから。まだ発注してないな? 構成にストレージ追加、と(メモメモ)。ストレージ用のスイッチもいるんだけど。。。んな? 予算ない? しゃあない、クロスケーブルで直結するか。それくらい作ったるわ。。。貧乏は悲しいなぁ。。。ということで、今回試した構成は以下の通り。
サーバ:Dell の安い奴(T110)に Intel の Gigabit NIC を1枚追加。(NICもDellから買った)
ストレージ:iomega StoreCenter ix4-200d (1TB * 4)
■ストレージについて
上を見たらきりがないし、社内のちっこいシステムに使うにはちょうどいいんじゃないの、という製品。ご家庭のホームシアター用にはちと贅沢かな。1TB HDD が 4本のRAID 5構成で、ディスク容量は約 2.7TB。誤算だったのは、ひとつのiSCSI領域として設定できる上限が 2509GBまで。容量まるごとバックアップに使いたかったのだが。この辺仕様としてどうなってるのか、マニュアルが悲しいまでにペラペラなのでよくわからない。欲張って 8TBモデル買わなくて良かった。ちなみに、2500GBをiSCSIに割り当てると、初期化に20時間ほどかかる。いったん始めるとキャンセルが効かないので注意。Windows Server 2008 R2 との接続は問題ない。注意する点としては、Windows側でディスクをフォーマットする際、MBRではなく、GPTを選択すること。iSCSI接続に成功したら、ターゲット名(長ったらしい奴)を確認してメモっておくこと。
■iSCSI boot について
バックアップ時はOSがiSCSIを外付けドライブとして認識しているので別段問題はないが、リストア時にOSインストールメディアから起動した状態では iSCSI デバイスを認識できない。電源投入直後からiSCSIを利用可能にするためには、NIC側の設定で iSCSI boot を有効にする必要がある。Dell純正のBroadcom の NIC の場合、デフォルトで PXE bootになっているので iSCSI bootに変更する。電源起動後のメッセージを注意深く眺めつつ、「ここぞ」というタイミングで 「Ctrl + S(だったかな)」を叩くとNICの設定に入れる。なぜか設定がうまく保存できなかったのでこっちは深く追求せずにパス。Intel の NIC (by Dell) の場合、出荷時は boot ROM が disable になっているので firmware をアップデートしないといけない。古式ゆかしく MS-DOSの起動ディスクを作って行うこともできるが、そもそもサーバにFDDついてないし、Windows上で添付のCDを使用した方が楽。ついでにユーティリティも入れておくとデバイスマネージャのNICのプロパティからiSCSI boot の設定が出来るのでお勧め。CDの中に詳しいドキュメントが入っているので詳細は省略。
蛇足ながら念のため付け加えておくと、Windowsで設定したiSCSI接続とは別に、NICに直接IPアドレスとiSCSIイニシエータの設定、iSCSIターゲットの設定を入れた上でiSCSI boot を有効にするところまでやらないとダメなんだからね。電源投入時にOSの起動が始まる前のBIOS表示の時にiSCSIターゲット名が表示されるのを確認できればOK。ターゲット名が見える前にOS起動が始まってしまったら設定が間違ってる、ってこと。
副作用として、iSCSI boot の設定をすると電源投入からOS起動までの時間が倍くらいに伸びる。普段はiSCSI bootを無効にしておいて、リストアの時だけ有効にすれば問題ないが、フルリストアする時ってのはたいてい非常事態なわけで、そんな時に余計な一手間かけるのはいかがなものかと。サーバは滅多に再起動しないから、目をつぶることにする。
■リストアについて
iSCSI boot の設定さえ出来てしまえば、あとは普通のリストアと同じ。ただし、若干のトラップあり。
- OSのメディアから起動
- 「コンピュータを修復する(R)」

- 「以前に作成したシステムイメージを使用して、コンピュータを復元します」

- このコンピューター上にシステムイメージが見つかりません → 「キャンセル」

- 「システムイメージを選択する」

- 「詳細設定」

- 「ネットワーク上のシステムイメージを検索する(S)」

- ネットワークに接続しますか? 「はい(Y)」

- iSCSIターゲットのIPアドレスを入力(フォルダ名不要)

- ネットワークパスワードの入力→何でもいいから適当に入力

- 場所を選択

- 復元イメージの選択(日時で判断)

- 「ディスクをフォーマットしてパーティションに再分割する(F)」

※ここ、慎重にね。フォーマットの除外設定が必要ならこのタイミングで。ちなみに、リストア元のiSCSIデバイスは自動で除外設定される。 - 「完了」

- 続行しますか? 「はい(Y)」

- 終了したら再起動する。メディアを抜くのを忘れずに。

こんな感じでできました。つか、そもそもWindows 7 じゃないけど、ま、いいか。